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2020/02/18 (Tue) 2/17 せんべい日和
2020/02/17 (Mon) 2/16 ミニペッカ

幼稚園の小振りな送迎用バスから降りて来た彼女の姿に、私は一瞬にして心を奪われた。透き通るほど色白な脚、すらっとした身体、そして亜米利加人を思わせる赤みを帯びた彫の深い顔。短めに整えられた頭髪は、薄茶色にカラーリングされ、毛先は軽やかにカールしている。石井先生は、その土地では違和感があるほど都会的な女性だった。彼女はにこやかに私に話し掛け、私の頭をなでながら、私へ誕生日プレゼントを手渡した。私は、ありがとうも言えずに、ただ、彼女の優しい瞳を見つめていた。やがて姉を乗せて出発したバスの窓から、手を振ってくれた石井先生に、私は辛うじて右手を挙げて応えた。

次の日から、姉の見送りが私の日課となった。石井先生がいつも送迎を担当しているわけではなかったが、私は毎日、彼女の為にキャンディーやチョコレートをポケットに忍ばせ、バスの到着を待っていた。それが、私の初恋だった。

つづく
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